血糖値が高くなるメカニズム
血管内の糖の濃度が高いと血糖値が高くなります。この状態が続くと血管を傷つけ動脈硬化、血管の破裂、脳梗塞、失明などの病気を発症し、死に至ります。
ではどのような時、血糖値が高くなるのでしょうか?
甘い物、炭水化物など大量に食べるとそれらは体内で「糖」になり、血管内に糖が充満します。するとすい臓からインスリンが分泌され、血管内の糖をキャッチし、細胞に取り込みます。
大量に細胞に取り込まれると肥満となります。炭水化物、甘いものを食べすぎると肥満になると言われるゆえんです。
すい臓が健康で、元気なインスリンが大量に出ている間は、いくら食べても血糖値は上がらず糖尿病の症状はでません。ただ太るだけです。
しかし、上記の様な食生活(糖を多くとる食事)を続けていると、しまいにすい臓は疲れ、分泌されるインスリンの量や質が落ち、体に入って来た「糖分」を細胞に取り込み切れなくなります。
そして取り込めなくなった「糖分」が血液内に残るので血糖値が上昇します。これが糖尿病の始まりです。
つまりすい臓の疲弊と糖尿病には深い関係があります。
糖尿病予備軍は正にすい臓が不健康な状態に入ってきたシグナルと考えてOKです。そして何も対策を取らないと、どんどんすい臓は疲弊し糖尿病となり、その後は動脈硬化、血管破裂で脳梗塞、心筋梗塞、失明などに発展していきます。
糖尿病の対策はズバリ!すい臓をこれ以上疲弊させない。その為に食事を工夫する事です。
糖尿病食というとカロリー制限と言われていましたが、今は糖の制限が正しいと言われています。
は糖を多く含む食品は何なのでしょう?どのくらい糖を制限すればいいのでしょう?
砂糖だけではありません。オレンジジュース、リンゴ果汁、ご飯、お蕎麦などの炭水化物類などが代表的な物です。
人それぞれすい臓の疲弊具合は異なります。Aさんはお蕎麦を1人前食べても食後の血糖値が150ぐらいまでしか上がらない。Bさんは3300以上になってしまう。と様々です。
血糖値測定器を使って、自分は何をどのくらい食べたら血糖値がどのくらい上がってしまうのか?を把握して血糖値のコントロールをしましょう。
それを続けることにより、すい臓にこれ以上負担をかけない事が可能になります。
これが糖尿病克服のポイントであり血糖値測定のベストな活用方法です。
良くある質問
糖尿病になっても血糖値の上昇を抑える薬やインスリンを飲んでいるから何を食べてもOKと言う人がいますが本当でしょうか?
お勧めしません。確かに薬やインスリンを打つと、血糖値は上がりません。ですがそれを理由に糖の摂取量に無頓着になるとますます太っていきます。するとますます薬やインスリンの量が増えます。当然、副作用もあります。太る事により他の成人病の発病を促します。薬やインスリンは糖尿病の根本的解決ではありません。あくまで対処療法と考えましょう。血糖値測定器を使ってご自分の糖の適切な量を把握し、薬やインスリンの量を徐々に減らして行くのが理想です。かかりつけのお医者さんと日々の血糖値のデータを共有し、一緒に糖尿病を克服する事をお勧めします。